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業界関係者Akihiko.Fのマニアックmusic & movie レビュー。
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「MAHONEY'S LAST STAND」/RONNIE LANE&RON WOOD
初記事!
僕が記念すべく最初に紹介する音楽=今日の1枚はロニー・レーン&ロン・ウッドの「マホニーズ・ラスト・スタンド」(1972年・イギリス)。

当時、ローリング・ストーンズとイギリスでは人気を2分していたと言っても過言ではないROCkバンド「FACES」。
そのベーシストであるロニー・レーンと、ギタリストであるロン・ウッド(後にローリング・ストーンズに加入)がFACESの活動とは別にリリースしたアルバムだ。

1969年にデビューしたFACESというバンドはどこか“陰”を持ったバンドだった。明るいROCKナンバーを歌い奏でていても、どこか背中に“陰”を背負い、“陰”から“陽”を掴もうとするバンドだったが、その“陰”と“陽”のバランスがヒッピー・ムーブメントに揺れる70年代初期という時代にはマッチし、人気はすぐに大ブレイク。
しかし、後にソロとして世界的に大成功したヴォーカリストであるロッド・スチュワートと他メンバーの間には方向性等の違いから次第に歪が生じていった。
ロッドはソロとしてもコンスタントに作品をリリースし、脚光を浴びていく中でどこか自分を装飾し、“陰”を閉ざし“陽”の世界へと脱け出すかのように駆けて行ったように思える。
そんなロッドとは対照的にロニーとロンは本来自分たちが愛し、ルーツとなっているカントリー・ブルースを奏でるアルバム制作にとりかかったのが、今回紹介する「マホニーズ・ラスト・スタンド」だ。
派手さは一切なく、何の装飾もない。大半がvocalのないインストゥルメンタル・ナンバーで、アコースティックでひたすらシンプルだ。
そのシンプルさの中には“自由”が溢れ、「音楽」という言葉のとおり、その「音」を楽しんでいる。目を閉じて聴いているとカントリーな風景が頭の中に広がり、ロニーやロンが素直なな笑顔で歌い奏でる姿が浮かぶ。
大きな雲からふと太陽がのぞき、晴れやかな光が降りそそぐ、そんな印象を与えてくれる作品だ。

“陰”の中でもがき、必死に“陽”を求め駆けて行ったロッド・スチュワートと、“陰”の中で「いつか陽が差すだろう」と無理をせず“陽”を待ったロニー・レーンとロン・ウッド。
僕はどちらにも共感を得る。どちらの気持ちも分かる。
しかし、何度でも聴きたくなるのは後者だ。

このアルバムのラストに収められている「JUST FOR A MOMENT」に何度、暖かい涙を流したことか。
「ちょっとだけ待っていてくれよ。僕にはまだ準備が必要なんだ。
 ちょっとだけ待っていてくれよ。僕もそこに行くから」

このアルバムの1年後にFACESは解散する。
しかし、歪が生じていてもFACESは心の底ではつながっていた。FACES解散時、ロッドは自らが悪人となり脱退宣言をした。皆が各々の道に歩んでいくにはきっかけが必要だったのだ。
「JUST FOR A MOMENT」はロニーとロンがそんなロッドにこめたメッセージのようにも思える。
“陰”から“陽”を見、伸ばした手が掴む空。
そこは暖かく優しい世界。
このアルバムはそんな世界を描いた名作だ。

※<追伸>
僕がFACESに夢中になった高校生時代=1986年頃は今のようにCDが普及しておらず、1970年代やそれ以前のちょっと通な音楽はなかなか音源が手に入らなかった。
このアルバムも1年以上中古レコード店を探しまわって見つけた貴重な1枚だった。
今ではCD化され、大きなshopやネットで簡単に手に入るが、そのCDヴァージョンは曲順も違うし、よくある余計な「ボーナストラック」なんていうのが収録されていて元の雰囲気を壊してしまっている・・・。
ジャケットもオリジナル盤はカントリーな家にロニーとロンが座っているものすごく雰囲気ある写真だが、CD盤はロニーとロンの顔がとって付けたかのようにデザインしてあるだけの質素なもの・・・。
僕のオススメはあくまでオリジナル版です(入手困難ですが)。
今でも僕の家に飾ってあるオリジナル盤は僕の一番の宝物です。



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テーマ:本日のCD・レコード - ジャンル:音楽

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